日本で殺処分される犬の数は年間に約7700頭。
昭和49年の116万頭からすると、相当な数減少しましたが、それでも飼い主の無責任な飼育放棄や狂暴、病気、引き取りなどの理由で殺処分されています。
飼育放棄の最大の原因は犬の行動や気持ち(付き合い方)を知らなすぎる飼い主の無責任な犬の飼い方にあると思います。
犬を飼い育てるということは、種類や習性等に応じて、健康と安全を確保するように努め、犬が人の生命等に害を加えたり、迷惑を及ぼすことのないように努めなければなりません。
当ブログは飼育放棄・殺処分をゼロを目指して、最大の原因である犬のしつけの基礎を学ぶことにより、「犬と人間がお互いに幸福な生活を送る」ことを第一の目的といたします。
犬とのコミュニケーションどうとるの?
そもそも人間と犬とでは、コミュニケーションを取る方法が異なります。
人間は言葉を発することができ、たとえば日本人であれば日本語でコミュニケーションを取ることができます。
手を握ったり抱きしめ合ったりする以外にも人間は言葉を使用して自分の気持ちを伝え、また相手の気持ちを理解するようにするのです。
犬の場合はボディランゲージがメインであり、人間のように言葉を使うわけではありません。
しかし一対一の関係となると、親子のような絆が生まれるという研究結果があるのです。
人間の赤ちゃんと母親が授乳時に目と目が合うと、オキシトシンというホルモンが分泌されます。
通称幸せホルモンと呼ばれるものであり、このオキシトシンが親子の絆を強くするというデータがあるのです。
実は人と犬の目が合ったときも、このオキシトシンが分泌されることが研究によってわかったのです。
犬と幸せホルモンとの関係
飼い主になついた犬は忠実ですが、それは幸せホルモンのおかげかもしれません。
犬をしつけようとしてもなかなか上手くいかないのは、目と目を合わせたり、触れ合ったりする機会が少ないのが一つの原因に上げられます。
飼い主との絆を感じることができないと、幸せホルモンも分泌することも無く、犬も満足できないのでしょう。
もちろん飼い主側にも同じことが言え、愛犬と過ごす時間が楽しいかどうかが重要となります。
楽しいと感じることができない場合、飼い主のストレスが犬のストレスとなり、しつけも上手くいかないという悪循環に陥ります。
しつけを成功させるためには、まず愛犬との生活を楽しいものと感じ、お互いに幸せホルモンであるオキシトシンの分泌を促すことが重要なのです。
まずは焦らずアイコンタクトから!
幸せ・不幸せの定義は人によって異なることもあるため、難しい話になるかもしれません。
しかし愛犬と目と目を合わせるのは、それほど難しいことでしょうか。
飼い主と犬が目と目を合わせる、つまりアイコンタクトはしつけの基本中の基本なのです。
犬に何かを伝えたいときは、なるべく目を見てあげるようにしてください。
そして幸せホルモンのオキシトシンには、身体の痛みを和げたり心を落ち着かせる効果があると言われています。
犬と触れ合うことはセラピーとなるといわれていますが、動物が好きな人は心身ともに癒されるでしょう。
人間が犬と見つけ合ったとき、脳から分泌されるオキシトシンの量が3倍以上になるというデータもあります。
犬を飼っている人にとって犬とのコミュニケーションの機会は、しつけのモチベーションを高めることにもつながるのです。
またある大学の研究により、見つめ合うことで犬のオキシトシンの分泌も促されるという結果が出ました。
昔はオキシトシンは同じ種のコミュニケーションにより分泌されると考えられていました。
しかし実験により人間と犬というまったく別の生き物の間でもオキシトシンが分泌され、絆が深くなる可能性が指摘されたのです。
人間だけではなく犬の方も幸せホルモンによって気持ちが良くなれば、飼い主のしつけにも応じやすくなるのです。
犬と人の寿命
人間側の健康についても、オキシトシンが分泌されることにはメリットがあります。
スウェーデンで10万人以上の人々を対象とした研究が行われたことがあります。
犬を飼っている人はそうでない人と比較して、どのような原因であれ死亡率は21パーセント低かったのです。
特に一人暮らしの人の死亡率に影響していたのでした。
犬とのコミュニケーションで幸せホルモンであるオキシトシンが分泌されれば、死亡率を低くできる可能性があるのです。
もししつけが上手くいかない原因に飼い主の健康状態の悪さがある場合、基本中の基本である目と目を合わせることを思い出すのです。
まとめ
以上がブログの理念と「人がなぜ犬を飼うのか?」という犬と幸せホルモンとの関係についてお伝えしました。
犬を飼ったばかりの人はいろいろと悩み、難しく考えてしまうかもしれません。
正しいしつけをせずに、ただ遊ぶだけという人もいるかもしれません。
一緒に遊んで楽しい時間を過ごすことは重要ですが、しつけを成功させるためにはオキシトシンの分泌を促す必要があるのです。
しつけ初心者は始めから難しいことをしようと考えずに、とにかく目を見て接してあげるようにしてください。
このブログでは、犬種や年齢・問題行動に応じたプロのドッグトレーナーを紹介しています。
自分の悩みやワンちゃんの行動に応じた「犬のしつけ法」が見つかることを願います。
正しい「犬のしつけ法」が日本国中に浸透することにより、「犬と人間がお互いに幸福な生活を送り」殺処分・飼育放棄ゼロの日が来るのを願っています!