犬のしつけは、わざわざ遠くの教室に通わなくても、本や動画を使って自宅で十分に進められます。

散歩に出るとリードをぐいぐい引っ張られる。インターホンのチャイムが鳴るたびに激しく吠えてしまう。何度教えてもトイレの失敗が続いて片付けに追われる。

こうした毎日の困りごとは、本当に気が休まりませんよね。

何とかしたくてネットを調べても、トレーナーごとに言うことがバラバラで、どれを信じればいいか分からなくなる経験は誰にでもあるものです。

とはいえ、仕事や家事で忙しい毎日のなか、決まった曜日に教室へ通う時間を取るのは簡単ではありません。近くに通える教室が見当たらない場合もあります。

自宅で愛犬と向き合うと決めたら、まずは自分が「やり方を自分でじっくり学びたい」のか、「愛犬と自分のやり取りを直接プロに見てもらいたい」のかを整理してみましょう。

求める手助けの形がはっきりすれば、選ぶべき教材やサービスはおのずと絞り込めます。

今回は、家庭で無理なく取り組める3つの学習方法(本、動画教材、個別指導)の特徴と、失敗を防ぐ具体的な進め方をまとめました。

スマホで手軽に学べる教材として知られる「イヌバーシティ」の使い勝手にも触れています。日々の生活リズムを崩さずに続けられる方法を、一緒に探していきましょう。

犬のしつけを自宅で学ぶ3つの方法

自宅で学ぶ手段は、大きく分けると「本」「動画教材」「出張・オンラインの個別指導」の3種類があります。

それぞれの長所と短所を把握して、自分の生活や愛犬の性格に合うものを選んでみてください。

1. 本で学ぶ|しつけの基本を体系立てて理解したい人に

犬の習性や生活環境の整え方、しつけの全体像を頭から順序立てて把握したいときに役立ちます。

気になるページに付箋を貼ったり、家族みんなで回し読みしたりできる手軽さは本ならではの強みです。リビングの手元に置いておけば、スマホの電波や通信量を気にせずいつでも開けます。

ただし、手の動かし方や愛犬を褒めるタイミングといった細かな感覚は、文章と写真だけではイメージしづらい場面も少なくありません。

活字を追って理屈は理解できたものの、実際の動きがピンとこないときは、動画教材を併用すると理解が深まります。

2. 動画教材で学ぶ|人の動きと犬の反応を目で見て確かめたい人に

トレーナーの手の動きや声のトーン、それに対する犬の反応をそのまま映像で確認できます。

一度で分からなければ巻き戻して見返せますし、実際に自分が愛犬の前でやってみる直前にサッと復習できる点も助かります。

YouTubeなどの無料動画も便利ですが、断片的な対処法を次々に見ているうちに、結局どのやり方で統一すればいいのか混乱してしまう例も目立ちます。

動画を選ぶ際は、目の前の困りごとを一時的にしのぐ小手先の技だけでなく、基礎から順を追って体系的に学べる構成になっているものを選びましょう。

3. 個別指導で学ぶ|自分と愛犬のやり取りを直接見てほしい人に

「教材の解説どおりに動いているつもりなのに、愛犬がまったく言うことを聞いてくれない」と行き詰まることがあります。

そんなときは、飼い主の動作の癖や犬の反応をプロの目で確かめてもらえる個別指導が頼りになります。

出張指導なら普段の家庭環境で起きている問題をその場で確認してもらえますし、オンライン相談なら遠方のドッグトレーナーから映像越しに助言をもらえます。

基本の知識は本や動画で安く学び、どうしても解決できない場面だけ単発で個別指導を頼むという使い分けも賢いやり方です。

学び方 選ぶ目安 事前に確かめたい点
本 基礎知識をじっくり整理したい 説明や写真の解説が自分にとって分かりやすいか
動画教材 動きやタイミングを見返しながら実践したい 学ぶ順序が整っているか、質問できる条件や視聴期限
個別指導(出張・オンライン) 愛犬の個性や自宅の環境に合わせた助言がほしい 指導方針、相談できる範囲、料金体系、担当者の相性

自宅用の教材を選ぶ前に確認したい4つのポイント

「動画の本数がとにかく多い」「SNSで話題になっている」という理由だけで選ぶと、途中で挫折してしまう原因になります。

購入を決める前に、次の4点をしっかり確かめておきましょう。

① 今まさに困っている場面に対応しているか

まずは、普段の暮らしで一番困っている場面を具体的に書き出してみます。

単に「吠え癖」と大雑把に捉えるのではなく、「窓の外を誰かが通ったときに吠える」「来客のチャイムに反応して吠える」のように、引き金になっている状況まで書き出すのがコツです。

その上で、教材の目次やサンプル動画を確かめ、自分が今すぐ知りたい場面の対策がきちんと含まれているかをチェックしてください。

目次に項目名が並んでいても、愛犬の状況と教材の想定しているケースが合っていなければ役立てにくいためです。

② 恐怖や痛みで従わせる手法ではないか

教材選びで絶対に外せないのが、犬への接し方です。

愛犬が望ましい行動をしたときにしっかり褒めたり、おやつなどのご褒美を使って楽しく教えたりする手法を基本に据えてください。

大声で怒鳴り散らしたり、首輪を強く引っ張って痛みを与えたりして無理に従わせる方法は、愛犬との信頼関係を根底から壊してしまいます。

早く言うことを聞かせたいからと焦る気持ちも分かりますが、愛犬が怖がらず、安心して取り組める手法を選びましょう。

参考:米国獣医動物行動学会(AVSAB)のトレーニングに関する見解

③ つまずいたときの相談窓口が整っているか

動画を見ている間は納得できても、いざ愛犬の前でやってみると疑問や迷いが次々に出てきます。

「サポート付き」と書かれていても、実際には動画サイトへのログイン方法しか案内してくれないケースもあります。

しつけそのものの相談に乗ってくれるのか、愛犬の様子を撮影した動画を見てアドバイスをくれるのか、期間や質問回数の制限、追加費用の有無まで事前に確認しておくと安心です。

④ 毎日の生活リズムの中に組み込めるか

どれほど中身が充実した教材でも、視聴する時間や愛犬と練習する時間を日常の中で確保できなければ、やがて開かなくなってしまいます。

「朝の散歩に出かける前の5分で今日の動きを確認する」「家族が揃う日曜日に接し方を話し合う」といったように、自分の1日のスケジュールのどこに組み込めるか想像してみてください。

家族みんなで取り組みたい場合は、アカウントを複数の端末で共有できるかどうかも確かめておきたいところです。

自宅で進めるなら、一度に全部を変えようとしない

散歩の引っ張りも、来客時の吠えも、トイレの失敗も気になり始めると、あれもこれも一気に直したくなります。

しかし、複数のルールを一度に変えようとすると、人間側も余裕をなくしますし、何が効果的で何が合わなかったのかも分からなくなってしまいます。

まずは一番困っている場面を1つだけ選び、次の4つの手順で落ち着いて進めてみてください。

手順1:困っている場面と人間の行動をメモに残す

犬が問題行動を起こしたとき、その前後に起きた出来事を客観的に書き留めます。

  • 直前に何が起きたか(例:インターホンが鳴った)
  • 愛犬がどんな反応をしたか(例:玄関に向かって激しく吠え立てた)
  • そのとき家族がどう動いたか(例:慌てて抱き上げ、「ダメでしょ」と大声で声をかけた)

この段階では、原因を難しく分析する必要はありません。

実際に目の前で起きた事実をそのままメモしておくだけで、改善の手がかりが掴みやすくなります。

手順2:基本の接し方を学んでから、具体的な対策に入る

教材を開いたとき、つい目先の困りごとが載っている章に飛びつきたくなります。

しかし、まずは冒頭に用意されている基本の接し方や心構えをしっかり確認してください。

犬とのコミュニケーションの基礎を押さえておくと、具体的な技を試したときの吸収スピードが格段に変わります。

分からない動作があれば動画を一時停止し、自分が愛犬の前で何をするべきか頭の中で整理できてから実技に移りましょう。

手順3:家族全員で合図とルールを統一する

「お母さんは飛びついてきた愛犬をなでて喜んでいるのに、お父さんは同じ行動に対して厳しく叱る」といった対応のズレは、家庭内でよく見られる光景です。

対応がバラバラだと、犬は何が正しくて何がいけないのか判断できず、混乱してしまいます。

「おすわり」「待て」などの言葉の合図や、良い行動をしたときのご褒美の与え方を家族で話し合い、紙に書いて冷蔵庫などに貼っておきましょう。

家族全員のスタンスを揃える作業は、自宅学習だからこそじっくり取り組める大切な工程です。

手順4:小さな前進を振り返り、無理をしない

「今週中に絶対に吠えをやめさせる」といった大きすぎる結果をゴールに設定すると、思い通りにいかない毎日に飼い主側の心が折れてしまいます。

最初のうちは、「吠えたときの状況を毎日メモできた」「家族で合図の言葉を統一できた」といった、飼い主自身がやり遂げた行動を目標にして構いません。

ほかの家のワンちゃんと比べるのではなく、前回の練習と比べて少しでも愛犬が落ち着いていた部分を見つけて褒めてあげてください。

愛犬が怖がったり嫌がったりするサインを見せたときは、その日の練習を潔く切り上げる勇気も必要です。

スマホで学べる教材「イヌバーシティ」の特徴と注意点

「本よりも動画のほうがイメージしやすい」「最初から最後まで順番立てて教えてくれる教材がほしい」と考えている方には、ドッグトレーナーの飯嶋志帆さんが手がけるオンライン教材「イヌバーシティ」が候補に挙がります。

DVDをプレーヤーで再生する古い形式ではなく、専用サイトにアクセスしてスマホやパソコンで動画を視聴するタイプです。

すき間時間に何度でも見返せる利便性

動画教材の大きな強みは、一度見ただけで完璧に覚えようと焦らなくてよい点にあります。

実践する前にサッと手順を確かめ、愛犬の反応を見て迷ったらその場ですぐ見返す。自分がつまずいている部分だけを何度でも復習できます。

犬の行動の理由を飼い主自身が理解し、日頃の接し方から見直していく方針をとっているため、基礎からしっかり固めたい人に向いています。

教材のサンプル動画や目次に目を通し、今の我が家の悩みを解消してくれる内容が含まれているかをまずは確認してみてください。

視聴期間と相談サービスの条件を確認する

イヌバーシティの公式FAQでは、運営会社である株式会社ワンコ・ワークスが存続する限り、動画を無期限で視聴できると案内されています。

一方、相談サービスについては、月額制の「イヌバクラブ」や、先生へ直接質問できるプレミアムプランの案内があります。

動画を無期限で見られることと、すべての相談サービスを追加料金なしで利用できることは別です。

申込み前に、自分が選ぶプランで相談できる内容、利用期間、追加料金の有無を確認してください。

販売元は、特定商取引法に基づく表記で原則として返金に応じない旨を案内しています。
購入前に返品・返金条件にも目を通してください。

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実際の購入者の声を知りたい方へ

教材の公式説明を読んだあとは、実際に購入して取り組んだ飼い主たちがどこでつまずき、何に満足したのかという生の声も確かめておきたいところです。

イヌバーシティを購入して実践した10名への独自アンケートと本音のレビューは、別の記事で詳しく紹介しています。

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自宅だけで抱え込まず、専門家に頼るべき深刻なケース

通う時間が取れないからといって、どんな問題もすべて家庭の中だけで解決しようと気負う必要はありません。

家族や他人に本気で噛みついて怪我をさせる恐れがある場合や、パニックを起こすほどの強い恐怖を抱えている場合、高齢になって急激に行動が変わった場合などは、背後に病気や激しい痛みが隠れていることも考えられます。

迷わず動物病院の獣医師や、行動診療を専門とする獣医師、プロのトレーナーに相談してください。

動画の通りに練習を進めているのに愛犬が攻撃的になったり、状況がどんどん悪化したりするときも、一人で無理に続けてはいけません。

教室に通えなくても、自宅に来てもらう出張指導や、オンラインで個別に状況を見てもらう手段を探してみましょう。

まずは、今日困った場面を1つメモすることから

犬のしつけを自宅で学ぶ手段には、本、動画教材、個別の出張相談など、暮らしに合わせた選択肢が用意されています。

知名度や費用の安さだけで飛びつかず、今の自分が求めている手助けの形をじっくり見極めることが失敗を防ぐ第一歩です。

  • 基礎から理屈を整理したいなら本
  • 手の動きやタイミングを繰り返し見たいなら動画教材
  • 愛犬の癖に合わせた具体的なアドバイスがほしいなら個別指導

迷ったときは、まず今日起きた困った場面を1つだけ手帳やスマホにメモしてみてください。

「うちの犬はどうして言うことを聞いてくれないんだろう」と溜め息をつくのをやめて、「チャイムが鳴ったとき、どう合図を出せば落ち着いてくれるかな」と状況を小さく切り分けてみましょう。

そこまで具体化できれば、自分がどの教材を手に取るべきか、どんな質問をするべきかがはっきりと見えてきます。

スマホを見ながら少しずつ愛犬との暮らしを整えていきたいと感じたら、選択肢の1つとしてイヌバーシティの詳しい内容も確かめてみてください。

▼ 自宅で学ぶ選択肢の一つとして確認する
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